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新潟ツアー・のどぐろを食べに行く③

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          ↑ NIKON COOLPIX S4000

 昨日の昼飯。今回の新潟旅行の産物で作った。出雲崎の船橋屋商店で買った“いかの塩辛白づくり”と、長岡の米農家Tさんが作った椎茸、それに帰りの道の駅で買った白ネギで作ったパスタ。
 オリーブオイルにガーリックで香りをつけて、水洗いしたいかと斜めスライスした葱と小口に切った椎茸を炒めて火が通ったら、茹であがったパスタを投入。コンソメをほんの少しと塩で味付けして出来上がり。皿に盛ったら、パルミジャーノレッジャーノをすりおろす。烏賊のうま味と椎茸のぷりぷりした食感と香り、葱の独特の風味が三位一体となり実にうまかった。
 戻って数日たっても、こんな風に旅の余韻を楽しめる・・・と言うより、こんなことでもしていないと、がちゃがちゃした仕事に埋め尽くされそうだ!

 さて、続きである。競り見物の後は、宿に一旦宿に戻って夕日見物に出直した。私達が泊った旅館は、北国街道沿いにあるが、日本海に沿って走るこの道路には幾つかの夕日ビュースポットがある。この日の陽の入りは17:07。皆それぞれ愛用のカメラを持って、夕凪の橋へ向かう。私は、K100D(PENTAX)と、RX-100(SONY)だ。滅多に持ち歩かない一眼レフは、PENTAXと赤い文字が刺繍されたストラップで首から下げたが、全く様にならない。。。自分でも大いなる違和感がある。しかし、一緒に行ったT氏は、いつ2台も3台もカメラを首から掛けている。それを見慣れているせいか全く違和感がない。というか、カメラとセットのような人なのだ。

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左側2枚がK100D。右側2枚がRX-100

 この夕凪の橋は、海にせり出した橋の展望台のようなものだが、いつの間にか「橋の欄干に鎖を結び鍵をかけると恋が成就する。」という噂が広がり、欄干は鎖だらけだ。こういうのは、恐らく若者達の仕業なのだろうが、この街にこんなに沢山の若者たちが来ているのかと思うと不思議でならない。

 夕日が沈んでしまったら、風呂。風呂の後は、ビールと夕食だ。のどぐろをメインとして地魚料理が次々と出され、食卓の上に弾む心が舞い踊るような気分だ。

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1.吹き寄せ。野菜ときのこの炊き合わせ。出汁と三温糖で煮込んである。くどくなく爽やかな味わい。それぞれの野菜に味が染みて実に美味。2.蛸もずく。蛸は言わずもなが地物。もずくもご当地産。やさしい酸味ととろとろのもずくの風味。湯通しした蛸のレア感がたまらない。もずくを絡めてさっぱりといただく。3.はらこ。焼きしゃけとイクラ。私はご飯まで取っておいた。4.八寸代わり。左は燻製チーズ。真ん中は烏賊のエンペラの煮付け。右側はのどぐろの骨煎餅。骨煎餅の香ばしさがたまらない。昔はこの辺の子供たちのおやつだったのだろうか?だとしたら、こんなに羨ましいことはない。
 
 ビールの次は、前以て宅配便で送っておいた酒の中からシャンパンをポンッ。
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 異口同音に「うまいね~。このシャンパン。」と思わず唸る。干し草のような香りと、複雑なアロマ。なかなかよい味わいだ。いや、かなりいい。
 私は東ドイツ時代に作られたハンドカットボエミアングラス。小ぶりだけど飲み口がシャープで香りもよく立つので、好きなグラスだ。

 今日は、いつもと違い、これから電車に乗って帰る必要はない。そのままゴロンと寝てしまったところで、誰にも咎められないのだ。そうと決まったら、どんどん食べてどんどん呑むのだ。
 こういう時、口数が少なくなったとしても、それぞれが口福のオーラを纏い、それが宙で絡み合って勝手にコミュニケーションをとっている。”喰い仲間“とは、そんなものなのかもしれない。
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 仲居さんが、「おまたせしました~」と運んできたのは、待ちに待ったのどぐろ。昼間の競りの時、上がっていなかったので心配していたが、このところ少し時化が続いたので、ほんの少ししか獲れなかったらしい。その希少なこの魚を毎年楽しみにしている我々の為に、確保しておいてくれている。しかも特級品をだ。それがまもなく、この東京者達の胃袋に収まろうとしていた。
 
 のどぐろは塩焼きが一番だ。それを絶妙な焼き加減で焼いてもらって、その身を箸でこそいで口に放り込む。上品な脂の乗ったこの魚は、口の中で二重にも三重にもうま味を醸し出し、舌ばかりか心までとろける。お気に入りのぐい飲みで、大好きな日本酒をちびり。あるいはぐびぐびやる。正に至福の時である。
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 いつもそうだが、宿に許してもらって我々は吞む酒とぐい呑みを持参する。その酒を探すのもまた楽しい。ぐい呑みも、ああでもないこうでもないと思いながら選ぶ。そうやって呑む旅先の酒は、この上なく味わい深いのだ。
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 猫も跨いで通るくらいのどぐろをしゃぶりつくして、宴たけなわ。地魚の刺身盛りが運ばれてくる。ぼたん海老、小アラ、ハマチ、あおり烏賊。どれも昼間、競り合っていた魚達だ。熟成はしていないが、新鮮なのでぷりぷりの歯ごたえと、海の香りを味わう。瑞々しいピュアな刺身だ。

 ・・・また、日本酒が進む。
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 北前船が、伊万里あたりから運んで来たような古伊万里の器に盛られてきたのは、烏賊飯と焚き合わせだ。この烏賊飯の旨さと言ったらなかった。私が知っている烏賊飯は、散々煮込んで、煮詰まって真黒くなった煮汁を纏ったものだ。しかし、ここで出してくれたのは、最高に旨いうるち米が詰め込まれ、上品に炊きあげられた烏賊飯だった。薄味ではあるが、しっかりと味が染みた烏賊はふっくらとしていて、包み込まれたご飯は柔らかくモチモチしているのに、ちゃんと粒々感もあり、香りのあるやさしい味である。

 日本酒は、羽根屋 吟醸 中汲み。この頃になると、酔いも回り、酒の記録を撮影しそびれるが、この酒かなり旨かった。と、言う記憶は、きっちりと残っている。あと、もう一本何か開けた記憶もあるのだが・・・
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 さてこの車海老、20cmはあったか・・・。エビ好きの私は手で剥いて、むしゃぶりつく。まず、甘い。そしてぷりぷり。結婚式に行くと出てくる姿焼にいつも少しうんざりしていたが、あれとは全然違う。殻も柔らかくすんなり剥けるし、頭の味噌も苦みと香ばしさまじりあって旨い。
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 口細カレイの唐揚げ。他の料理は様々に違うが、のどぐろとこの口細カレイは、毎年必ず出てくる定番。まず、レモンを絞って尻尾と口を指でつまんで、縁側を前歯でポリポリ食べるのが地元流。その後、熱々の身をはふはふと口に運ぶ。さっぱりと柔らかい身は、クセがなくホクホクしている。この魚も、昼間の競りに上がっていた。
 気が付くと、いつからか手杓で酒瓶を傾けていた。それにしても、そろそろ満腹だ。

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お造りに出てきた、ぼたん海老の頭の味噌汁。余計な味などしない。ただただ海老達のいい香りがする味噌汁だった。

 皆で赤い顔をして、腹をさすっていると漸く「この後、お食事をお出ししてよろしいですか?」と、仲居さんが、海老の殻だけが乗った皿を下げに来て、お伺いを立ててくれた。もう動けないけど、「はい。そうしてください。」と答えたのはいいが、ここまで来るともう、眠くなって布団の中へ崩れて行きたい衝動に襲われ始める。
 ご飯をよそってもらい、海老の味噌汁を平らげるなり私はずるずると本能が導くまま、布団にもぐりこんでいた。そして三分後にはもう意識がなかった。

つづく




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by oishiimogumogu | 2012-10-27 02:19 |

新潟ツアー・のどぐろを食べに行く②

 ちょっと、焦って更新しなければ・・・
 カメラが新しくなって、少し使い方に慣れたところで、旅に出てしまったものだから、いつもの5倍位の写真を撮ってしまった。しかも、ボツ(手ブレやピンボケなど)の写真は少ないから、結構なボリュームだ。従って、写真の整理をしながらなの新規投稿は、時間がかかるのだ。でも、急がないと来週末には、佐賀の唐津へ行く予定もあるので、できればそれまでに終わらせたい。

 郷土料理と美味しい蕎麦に満足した我々は、次の目的地である出雲崎へ向かう。江戸時代は、少し石油が出たとかで、天領地として栄え、全盛期は人口が2万人(何処にそんな人が収容できたのか分からないほど小さな街)もいたらしいが、今はそういう歴史の痕跡(やたらと寺がある)と良寛生誕の地という幽かな観光資源があるばかりだ。強いて言えば、全国でも有数の紙風船の生産地であることくらいか。漁師が多いこの街で、時化で海に出られない時におかみさん達が内職みたいに作っていたのだろう。紙風船と言っても、近年子供のおもちゃとしても馴染み薄となってしまったが。
 ただ、町並みは「妻入り」と言って、間口が狭く奥行きが長い民家が連なり、この地ならではの景観を今に伝えている。道を歩いていても、滅多に人に出くわすことっもないこの地だが、最近地元を飛び越えて、都会の人間が注目している風潮があるようだ。
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 そんな都会の連中の思惑を横目に見ながら、この地に通い出して6年になる。3年前からは、食べ歩き仲間も加わってちょっとしたパーティになっている。皆、名所旧跡は二の次で、ただひたすら旨いものを食べたくてやって来る。その筆頭は“のどぐろ”だ。
 “のどぐろ”は、勝浦の初鰹の刺身同様、ここまで来なければ味わえない。確かに都会でも出回っているが、多くは一夜干しだし、高い。希少な高級魚なのだ。安い店ではのどぐろと称して別の魚を出すところもある。
 ここ、出雲崎は“のどぐろ”が、揚がる数少ない漁港の一つなのだ。ただでさえ、少ない漁獲量。大きさもまちまち。だが、ここで揚がるのどぐろの一番大きくていいところは、この日我々の手中にある。と、言っても過言ではい。だから、毎年来てしまうのだ。

 出雲崎に到着早々、我々はまっすぐ漁港に出向き、競りの見物へと馳せ参じる。
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ここでは主に日帰り漁だ。早朝に出港した漁船が、魚を積んで戻ってくるのが午後2時から3時。その船を待って、競りが始まる。来るのは、寺泊から大型トラックで来る問屋さん、地元の魚屋や旅館、民宿の板前さん、浜焼き屋、主婦、2か月前にオープンしたばかりのフレンチレストランのシェフもいた。ここの魚に惚れ込んで、レストランを始めたらしい。個人的に興味ありだ。
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 次々に魚が競り落され、買主が車に詰め込んでいく。築地市場の大規模な競りとは雰囲気も違うが値段も違う。よく聞いているとその安さに驚愕してしまう。主婦の人達は、仲買が一旦買った魚を分けてもらうようだ。今夜の食卓に上がるおかずなのだろう。
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 この日、競り場で撮った写真は43枚にもなるので、この辺で止めておくが、魚種は非常に多い。真鯛、黒鯛、的鯛、真河豚、鮟鱇、鮑、縞鯵、平目、カサゴ、カレイ、カワハギ、水蛸、烏賊の類、さざえ・・・・こんな漁港は全国でも珍しいだろう。そのうち、おさかな図鑑と首っ引きで、知らない魚の名前を調べよう。
 競り場には、馴染みの石井鮮魚店の若旦那とこの日厄介になる割烹旅館みよやの主人も来ていた。探したのに見当たらない“のどぐろ”のことが心配になって訊いてみたら、「もう確保してあるよ。」との返事。ホッと胸をなでおろす。

つづく・・・

おまけの写真。こんなのも上がるのだ。
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by oishiimogumogu | 2012-10-26 08:27 |

新潟ツアー・のどぐろを食べに行く①

 新しいカメラを手にしてから、写真を撮るのが楽しくなってきた。私のようなド素人でも、「あ、動いてしまった!」と思わない限り、少なくともピンボケ、手ぶれの写真は無くなった。
 料理もかなり接近して撮ることもできるので、ボリューム感も出るし、背景もちゃんとボケてくれるので、いい感じの仕上がりになる。
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まだ、存外な所にピントが合ってしまう写真も多いが、それは慣れれば解消できそうだ。
 もうひとつ驚いたことは、夜景色だ。なんでも、プレミアムオートという機能を使うと、1度のシャッターで自動的に6枚の写真を撮り、それを合成させて1枚の写真を作ってしまうらしい。
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これは夜の宿屋を写したものだが、見た目にかなり近い感じになっている。この画面に合わせてサイズダウンしているが、原寸の写真は、○の部分、「~御一行様」と書いた文字まで読み取れる。結構凄い!
 まるで、アナログから一気にBlu-rayの世界へに来てしまったようで、外見はクールに装ってはいるが、心の中は盆と正月が一度にやってきたように興奮している。

 さて、前置きはいいとして、毎年恒例の2泊3日の新潟ツアーに今年も行って来た。少しのっぴきならない事情で、常連の2人が欠席となり、4名で出発した。少人数でこじんまりとはしていたものの、いつもとは少し違う趣向もあって非常に楽しい旅であった。
 
 このツアーは、3日間昼は蕎麦と決まっている。ちょうど新蕎麦が出始める時期だし、日頃から蕎麦が好きな連中の集まりだから、旨いそば屋を見つけて出かけるのは、楽しいものなのだ。と、言うわけで初日の1軒目の蕎麦屋は、長野の飯綱高原にある『ふじおか』だった。
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 長野市内から戸隠高原を経て飯綱高原へ至る道沿いは、見事に色づいた木の葉に覆われている。写真を撮る間が無かったが、そんな高原リゾート地帯の別荘地を用心して走った。ちょっと道を間違えたが、まったくもって蕎麦屋らしからぬ建物が『ふじおか』であった。大きなログハウスなのだ。
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 完全予約制で週のうち金曜・土曜・日曜・月曜の4日間しか営業していない。殆ど昼だけの営業だし、予約は予定の日よりちょうど1か月前からじゃないと受け付けないので、電話をかけるタイミングを合わせるのがちょっと大変だった。
 さて、蕎麦の聖地と言われる蕎麦屋はどんな料理と蕎麦が出てくるのだろうか・・・それにしても、くつろげる店内だ。

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1.利休箸の為の箸置き。取り回し鉢のものを取るときに利休は便利だけど、通常の箸置きだと、反対側がテーブルに直についてしまうから、こんな箸置きなのだろう。2.取り回し鉢の盛り合わせ。蒟蒻の甘辛煮 セリの菊まぶし 茄子の煮浸し いちじくの白和え、マコモダケの煮物など。普通の農家でいつも食べているような料理だが、ひとつひとつ丁寧に作ってあって、実に滋味深い。特に都会に住む我々のような人種にはめずらしく貴重な感がある。3.4.なめこのそばがゆ。土楽窯の土鍋で出てくる。これが、実にいい出しで、美味しい。香りと歯ごたえを味わうような1品。5.お待ちかねの蕎麦。女将が「新蕎麦が間に合わなくて・・・」と、運んできたが香りと言い歯ごたえ舌触りと言い実にいい。これが、去年のなら新蕎麦は想像できないと思っていたら「すみません、間に合ったそうです。こちらは新蕎麦で御座います。」と、訂正があった。そうだろう。これは新蕎麦の風味であろう。綺麗に水を切ってあって、それもまたいい。6。正木春蔵作の蕎麦猪口。小ぶり。「あ、正木さんのお猪口・・・」と、思わず口走ってしまった。「よくご存じですね」と、女将。しばしやきもの談義。器にもなかなか凝っている。そこが好きだ。
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左:漬物も全部自家製。色よくあがっている。まるで漬物屋のごとく種類が多い。右:冷酒が入ったちろり。外側の陶器が冷たく冷やされていて、酒の温度が上がるのを防いでいる。しまう場所もないのに、こんなのひとつ欲しいなぁと思う。
 
 静かな高原のペンションにでも来たような落ち着いた佇まいの『ふじおか』にいると、もうここで泊ってしまおうかなどと、思ってしまうほどくつろげる雰囲気がある。女将とは初対面なのに話も弾み、楽しかった。ここを後にするとき、主人と女将は車が出るまで、見送ってくれた。
 いい蕎麦屋だ。出来るなら雪景色の頃にもう一度来たい・・・そんな風に思った。

つづく・・・

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by oishiimogumogu | 2012-10-25 20:41 |

旅の思い出

 自宅付近の狭い歩道のほぼ真ん中を歩く人がいた。私は自転車でこの人を追い越して先に行きたい。左右どちらかに若干寄ってもらえれば、通って行ける。ところが、ベルを鳴らしても、反応が無い。「すいませーん。通りまーす。」ベルがだめならと、大声をかけたがやはり無反応。正面から来る自転車は避けるのだが、後ろから追い越したい私は無視だ。
 不思議に思って良く見ると、耳にコードが繋がっている。イヤホンだ。「なんだそうか・・・」謎は解けたが、迷惑なのだ。イヤホンをつけたまま道を歩くなら、常にもっと端をまっすぐに歩くべきであろう。そしてもっと、周囲の気配に気を配らなくてはいけない。少なくとも私はそうしている。。。(えっ?)

 車で何処かに出かけて、見つけるとなんとなく寄ってみるのが、道の駅。楽しいのは、農家直販の野菜とかその地域の食材などがあることだ。
 先月の「戻り鰹を食べに行く」と称した旅行でも2~3件の道の駅に寄ったと思う。その中の確か“鴨川オーシャンパーク”内にある道の駅の売店で、ちょっと珍しいものを見つけた。農家自家製のポップコーンだ。片手で一つかみくらいの量で、小さなビニール袋に入れてあり、ラベルには農家の名前とグラム数などを印刷したラベルが貼ってあった。家に帰って、タッパに入れ替えてしまったから、何グラムか分からなくなってしまったが、確か¥250だったと思う。
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 オリーブオイルを少しフライパンに敷いて、ポップコーンを入れ蓋をして揺すりながら中火にかける。フライパンの中は弾けて大賑わいになる。暫くして大人しくなったら、火を止めて、塩を振る。簡単、便利、美味しい。難を言えば、止まらなくなるので、少なめに作る。あと5回分くらいはあるかな。食べながらなんとなくあの雨の国道を想い返したひと時だった。
 



鈴木茂のライブ
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by oishiimogumogu | 2012-10-13 23:07 |

戻り鰹を食べに行く⑦

 とうとう連載が⑦になってしまった。なかなか終わらない。忙しいのだ、最近。
 「あいつはヒマなんだよ。」半分小馬鹿にされながらでもいいから、暇人でいたいと思う。だが、来る仕事を拒むほど余裕はないし、このご時世、いつ放り出されるか分からないのだ。仕事があるだけ有り難いと思わないと罰が当たる。私だって、少しは真っ当な事を考えるのだ。
 でも思う、仕事しながら遊びまくるのは大変だ。できれば、ひと月休みなしで働くから、翌月はまるまる休みにしたいものだ。まあ無理なんだけど、そんな我儘が通ったら世界は素晴らしい・・・

 酒は、「十四代 純米吟醸中取り 備前雄町 生詰」。久方ぶりに呑んだ十四代。ふくよかなで透明感がある。華やかさが私は好きだ。
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 ここで、サプライズがある。献立には書いていないのだが、鯖の某寿司だ。
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 この鯖は、「灰干し鯖」と云って、火山灰で魚の水分を取ってから、漬け汁に漬け、干すというより風通しのよい冷暗所で熟成させた鯖なのだ。その骨を丁寧に抜き、葱やみょうがなどの薬味と和芥子を塗った酢飯に合わせてすのこで巻く。それぞれに切り分けてもらった。
 この棒鮨、ひと口目で「う~ん」と唸ったきり、誰一人として口を利ずに平らげた。なんという脂の乗り様。香ばしい皮目の下から満載のうま味がほとばしる。こんな棒寿司は他にはないだろう。
 灰干し鯖は、勝浦の朝市で買える。翌朝全員、お土産に買って帰った。私は見よう見まねで、棒寿司を作ってみた。長岡から届いたばかりの新米を焚き、炒り酒をすし酢の代わりにして、みじん切りの生姜を混ぜ込んだ酢飯を作る。みょうが、小葱、大葉をトッピングして、辛味に柚子胡椒を使った。程良く焼けた灰干し鯖をラップとすのこを使って、巻いてみた。少々不格好ではあるが、これが旨くない訳はないだろう。あと少しフリーザーに残っている。全部棒寿司になるのは間違いない。

 さて、次の料理だがここに来る度に楽しみにしているステーキだ。献立は「焼物、牛ヘレ 鮑」つまり、和牛ひれ肉と鮑のステーキと云う訳だ。
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 まず、牛肉だが、A5+。噛まなくてもいいくらい。ありきたりの表現だが、やっぱりとろけると云うのが一番ふさわしい。塩加減が絶妙。 鮑は、海藻の香りが微かにして、極上のかまぼこに煮た歯ごたえ。赤鮑だとのことだが、これも絶品。牛肉も鮑もステーキならこのくらいの量がちょうどいい。「これまでは、サーロインをお出ししましたが、料理の組み立てから、少し脂の少ないヒレ肉にさせていただきました。」なんとまあ、心憎い気遣いだ。私としては正解。昨年も1昨年もサーロインの霜降りだった。それはそれは美味しかったが、バランス的には、ヒレがとても良かった。

 ここで、あと2銘柄呑んだのだが、酔いに任せてシャッターを切っていない。たこ氏のブログによると、足りないのは「石川 手取川 大吟醸 特醸あらばしり 市郎左エ門」と「岡山 寫楽 純米吟醸 備前雄町」だそうだ。数えると全10銘柄(我々の為に口開けしてくれた酒がほとんどだった。深謝)。圧巻である。

 ここでやっと、〆の前の口直し。「口替わり レモンソルベ」。冷たくてさっぱりと頂ける。手作りなので、レモンの酸味と苦味も伝わる。甘さは控えめ。家の冷蔵庫にも常備したいくらいだ。
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 〆のご飯登場。「食事 鮑肝とろろめし」。これには、眼が丸くなった。土鍋で炊いた鮑ご飯。これだけでも生唾ものだが、そのご飯に鮑の肝を山芋と出汁でのばした肝とろろをかけて、召し上がれ。そう云うのだ。
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 若旦那が銘々の茶碗にごはんをよそってくれる。てっぺんにちょっと三つ葉。各々、身を乗り出すようにその様子を見入っていた。このへんになると皆心はひとつ「肝とろろとは、どんな味か。」それに尽きよう。
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 鮑たっぷりの鮑ご飯。薄味の出汁がいい。肝とろろをかけてみる。思ったような濃厚さはない。臭みもない。ほのかな海藻の香りと、微かな肝の苦み、そして山芋の粘り気のある食感、出しゃばらない出汁のうま味。口入れた時ちょっと信じられない様な感じがあった。鮑の肝も、とろろ芋も昔から知ってはいるが、こんな食べ方があっととは。あまりにも美味であった。
 肝とろろがなくなったら、鮑ご飯だけお代わりして、つくだ煮昆布と山葵で出汁をかけて茶漬けにしてもらった。これも堪えられない。あんなに満腹だと思っていたのに、これは入ってしまう。
 ご飯のお伴は、伊勢海老の味噌汁。薬味が小葱じゃなくてあさつきなのが嬉しい。上品な仕上がりなのだが、下品な私は箸で少し伊勢海老の身をほじくって食べた。
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nt> 最後のデザート「水菓子 クレームブリュエ」がでてきた時、私は食前酒でいただいたコニャックをリクエストして出してもらった。パリパリと水あめを割って、カスタードが出てくる。この甘味とコニャックが良く合うのだ。
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 最後のデザートを食べ終わり、満腹の腹をさすりながらお茶をいただいていると、隣に座ったたこさんが悲しげにつぶやいた「ああ、この楽しい時間が終わっちゃう・・・」
 確かにそうだが、酒も食事も入らないではないか。

 そうしているうちに何処からともなく、「冬は何が美味しいの?」と、始まってしまう。こうなるともう収拾がつかない。こんな迷惑な客は、年に1度で結構だと思われていたに違いないのに、今年は2度も来てしまった。それなのに、もう寒い時期の魚を頭の中で、あれこれと吟味し始める。「またいらしてください」若旦那は云うが、いいのか本気にするぞ。と、云う訳で、新年会もここ中むらに決まってしまった。

 親方、若旦那、石橋さん、最後になりましたが、本当にありがとうございました。



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by oishiimogumogu | 2012-10-03 14:36 |

戻り鰹を食べに行く⑥

 昨日終わらせる予定でいた連載だったが、暑苦しい空気に負けた。何時頃だったか、デジタル温度計を見たら30.4℃。この期に及んでまだ30℃を越すのか・・・うんざりした。夕方には台風の影響で、気温は多少下がったものの湿度75%。エアコンを除湿モードにして作動させた。
 台風の風、結構強かった。長い時間じゃなかったけど、屋根が飛んだら困るなと思った。昨年の震災で、自然災害は何処に居たって遭遇する危険があるのだと思い知った。地震はもとより家が倒壊するような強風が吹くことだってあり得るのだ。

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 「熊本 天草の鱧と松茸 鱧松鍋」。銘々の小鍋立て。リクエストしておいた“松茸の土瓶蒸し”がこういう形になった。いつまでも温かいスープをどうぞということらしい。
 このところ、何度か松茸と鱧を食べる機会があった。春から、「秋に来た時は、松茸の土瓶蒸しが食べたい」と云っておきながら、私としては若干だが食傷気味。松茸も鱧も省いてもらって、その分得意の地魚を何か食べさせていただこうかと考えないでもなかった。しかし、「いいよ。若旦那が考えてくれているんだから。メニューはそのままで」という声があり、変更の要望は控えた。
 結果、それで良かった。若旦那は「皆さんの事だから、松茸も鱧も他で召し上がっているはずだから、ウチでは少しだけ趣向を変えて出させていただきました。」と話す。有り難い・・・そこまで考えていてくれえたのか。
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 鍋の中の松茸や鱧は、器にとって、山椒をパラリと振っていただく。山椒好きの私としては、嬉しい限り。骨切りした鱧のあの舌触り。身は松茸のエキスを纏って、程良く味が出ている。その鱧の出汁が出ているスープを救ってお猪口でいただく。なんともはや何も言えない。一滴も残さず飲んだ。何杯も飲めていい。

眠いのでつづく


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by oishiimogumogu | 2012-10-01 22:39 |

戻り鰹を食べに行く⑤

 昨日はまた性懲りもなく蒸し暑かった。出かける時にアブラゼミの鳴く声を聞きうんざりする。9月も末だと云うのにいつまで夏やってるんだか・・・。まあ、ブログの更新ページを開けば、思わず暑さを愚痴ってしまっていたころと比べたら大分ましだったが。
 夕方某鮨屋の野外ステージで大汗を書いているT氏を見て、地球温暖化を切実に憂う気分になった。

 周囲の何人かから「この頃、頑張っているじゃん。ブログ。」などと云われる。小間切れでもやらないよりはいいのかと思う。コツコツとやるのはどうも苦手だが、今はそれしかできない。ちりも積もれば山となると云うことだからもう少し頑張ってみることにする。

 前置きはこれくらいにして、次の料理。「造り。戻り鰹たたき。菜味たっぷり ちり酢」と、献立には書き記されている。春の初鰹は刺身だったが、脂の乗った戻りは、軽く炙ってたたきにして出してくれた。
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 朝市で仕入れたルコラを敷きその上にとろけるようにまったりとした戻り鰹。親方が目利きしてくれているだけあって、極上の一品だ。香味野菜と胡麻がたっぷりトッピングされていて、それをちり酢(橙の果汁と醤油、それに出汁を加えた合わせ調味料。ふぐちりなどを食べる時に出される。)に大根卸しを加えたタレに付けていただく。鰹好きにはたまらない。ああ、勝浦にいるんだと、しみじみ実感する。ここは、鰹の漁場なのだ。
 
 お給仕をしてくれているIさんが云った。「実は、私の祖父は猟師で、鰹はしょっちゅう食卓に上がったけど、美味しいなどと思ったことはなかったんです。でも、ここで働くようになって、鰹の美味しさがわかりました。」そんなものかなと私は思った。
 そう云えば、この離れが出来る前、他のお客さんもいる店内で、鰹ばかりを何人前も頼んで食べているのは我々だけだった。勝浦まで来て、なんで鰹を食べて行かないのかと不思議に思っていたと話すと、若旦那は「鰹って、そんなに旨い魚と思われていないんですよ。ちょっとクセはあるし。料理屋に来てまで食べたいと思わないんでしょうね。鰹のホントの美味しさは、あまり認知されていないんです。」そんなものかなと再び思う。中むらは県外、主に東京の客も多い。でも、江戸っ子の血が騒ぐなどと息巻いて、毎年のように訪ねたのは私達くらいだったようだ・・・淋しい。
 だが考えてみれば、私は東京で殆ど鰹を食べない。魚屋でも買わないし、居酒屋で「初鰹入荷」とか「本日のお薦め戻り鰹」などと書いてあっても、決して頼むことはない。唯一、行きつけの鮨屋で出してくれるお造りを口にするだけだ。勝浦でこうして鰹を食べてしまえば、東京の大方の店で出されるものは鰹に見えないのだ。

 もう6年程前になるが、私よりン十年も歳喰っている両親を初めて中むらに連れて来たとき、「初鰹だとか騒いで、なんでこんな所までわざわざ食べに来るの?と思ったけど、こんなに美味しいのね。知らなかった・・・」と云ったのを思い出した。その年の秋、私は再び両親を連れてきたが、初鰹とは一味違う戻り鰹を堪能していた。そして、そのことは今でも話題に上る。
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 献立には、鰹のお造りしか書れていないが、本鮪中トロと鯛の刺身も出してくれた。鰹もさることながら、どちらも食べごろで旨い。特に鮪は、微妙な脂の入り加減が最高だ。時々、中トロの旨いのがあれば、大トロなんていらないよという声を訊くが、イマイチ同意しかねていた。鮪はやっぱり大トロが一番旨いと思っていたのだ。遅まきながら私は“旨い中トロ”の味を漸く知り、やっとその旨さに開眼した。
 鯛も負けていない。箸先で山葵を乗せて、特製醤油にちょっと付けて口に運ぶ。ぷりっとした歯ごたえ。鯛ならではの、凄然とした味わいに思わず唸る。刺身とはこうでなくては嫌だ。たまに、水っぽくて脂っぽい刺身の盛り合わせに出くわすこともあるが、そう云う時は「ごめん。今日ちょっと食欲無いんだ。みんな食べていいから(汗)」と、云って取り繕うしかない。
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 酒は“出羽桜 旨吟 吟醸酒 限定”山形の酒。これも口開け。優しい口当たり、お米のうま味が広がる柔らかな味わい。しかし次から次へとよく出てくるし、よく飲むよなぁ・・・

少し休憩します。
つづく




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by oishiimogumogu | 2012-09-30 08:43 |

戻り鰹を食べに行く④

 結構細切れになってしまった。なかなかまとまって時間が取れないからだ。今日もこれから銀座の鰻屋と目黒の鮨屋の2本立てで、大食漢の私でも少々不安だ。まあ、なんとかなるだろうというか、するしかない。
 このところ親方からのお誘のタイミングが悪い。前回も前々回もライブ(L'Arc~en~Ciel横浜日産スタジアム2daysとUVER World横浜アリーナ2days)と重なってしまい行けずにいた。今回は、先約でお昼の鰻が入っているから多分満腹だと思うけど、3度目ともなると流石に不義理な気がして伺うことにした。鰻屋も鮨屋もブログネタだから、溜めるとまた長期更新不能状態に陥りそうだ。戻り鰹もお尻に火が付いてきた。

 中むらの料理は、酒肴に突入する。献立には「松茸フライ 伊勢海老おかき揚げ 銀杏添え」となっている。松茸は、水分が多いのでパリッとした食感を楽しんでいただくためにあえてフライにしたと若旦那が説明してくれる。
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 まったく、何だろうこの料理は・・・どう云っていいのかわからないが、松茸のフライの衣の下には香りが詰まっているし、肉厚な松茸は噛むほどにサクサクのフライ衣と松茸の歯ごたえの2段構えだ。酢橘を少し絞って雪塩を指でつまんでパラリ。また味が変わる。微妙な塩が松茸の味を引き立たせ、酢橘の酸味と柑橘系の爽やかな香りが、松茸の香りを一層豊かにする。
 伊勢海老のおかき揚げは、粗く叩いた伊勢海老の団子をフライにしたものだが、なんと中がレア。これには参った。刺身で食べる時の伊勢海老の甘味が、火を通してもちゃんと残っている。こちらも絶品。私は時々海老フライをするときにパン粉ではなく、柿の種を砕いて使うことがあるが、伊勢海老をこういう形で食べるなど思いもよらない。
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 ここで酒を替える。勝浦の地酒、“東灘 純米吟醸 ひやおろし”。秋の酒だ。五万石と山田錦。通常、冷卸しと言えば、春の新酒を火入れしてタンクのまま貯蔵し、秋に瓶に詰めるのだが、今年の東灘は、生原酒を春のうちに瓶に詰め、秋まで熟成させたとのこと。功を奏して、ピュアな感じが出ているし、料理にあう酒だ。
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 次の酒は“青煌(せいこう) 純米酒 つるばら酵母”。山梨は北杜の蔵元の長男がたった一人で作る酒。三種類の酒米と単一の花酵母のみで市場に出して6年目。かなり希少らしい。少し特徴がある味わいだが、好きな人は多いのだろう。私も美味しく飲めた。
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 続いての料理は「飛竜頭と赤茄子、ずわい蟹フカヒレあん」。手作りの飛竜頭と油通しした赤茄子が、なんとずわい蟹とフカヒレのあんかけで出される。今日の出汁は、わざわざ我々の到着前に引いてくれたと云うことだが、そこに蟹の風味とフカヒレの歯ごたえが加わり、飛竜頭と赤茄子をそれぞれに引き立たせている。しかも上品に。和食の粋だな・・・そんな感じがした。出来る事ならお代わりしたい1品だ。
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 「めばるのソテーと新蓮根餅のくわ焼」。めばるは勿論地魚。肉厚で皮目がこんがり焼けていて中はプリプリ感が楽しめる。和風のタルタルが焼き魚をまた別の世界に連れて行ってくれる。こういうところが私は好きなのだ。魚の香りもいい。
 蓮根餅を醤油と味醂に付けて、焼いたくわ焼は香ばしく、蓮根餅の食感とほんのりとした甘辛味が心を和ませてくれる。くわ焼とは昔、農作業の合間、野鳥などを捕まえ、それを鍬を鉄板変わりに焼いて食べたのが起源だそうだ。ほんとかよ・・・ちょっと疑問だ。
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 次の酒は“伊予賀儀屋 無濾過 熟成 純米吟醸生詰 23BY”。愛媛の酒。完成度が高いなと思う。つまりバランスがいいのだ。強烈な個性というより、長く味わえる感じがする。食中酒としては申し分ない。これも口開け。

頑張って書いているのだが、またまた時間切れ。
つづく

 ああまた、細切れになってしまう。今日であの夢のような宴から1週間。休みだから、他のブロガーもアップするのだろうなぁ・・・結局また追い越される。
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by oishiimogumogu | 2012-09-29 08:51 |

戻り鰹を食べに行く③

 私の暑がりは、体型のせいだと思っていた。ところが昨日、自分と大して変わらないと思える人が、寒い寒いと長袖のジャケットを羽織っている“暑苦しい”姿を見て、「な~んだ、別にシボウの保持量と暑がりはあまり関係ないんだ。」と云う発見をした。そう云えば、父方の伯母はガリガリだったけど、暑さにはとことん弱かった。暑がりも寒がりも人によりけりなのだ。

 昨日、漸く滞っていた「つづく」に決着をつけた。これから心おきなく今回の旅の事を綴りたい。
 初鰹を食べに行って、メンバーは、すっかり“中むら”の料理に魅了されてしまい、秋もまた来ると云うことになってしまった。
 その時期の旬の魚をメインに何日も前から考えられた献立、貸し切りの離れ、専属の料理人とお給仕担当、美味しい日本酒。それなのに申し訳ないようなお値段なのだから、毎回「申し訳ない」と思いつつ押しかけてしまうのだ。今回も春と同じ5名で伺った。4名は同じメンバーで1名が初参加のM氏。離れに通された時から感嘆の声を上げていた。

 一枚板のカウンターに一同は陣取り、まずは一献。前出の“飛露喜・限定 純米吟醸雄町(酒米のブランド) 生詰”の開けたて。それを選ばせてもらった好みのぐい飲みでいただく。透明感のある味ですっきりした味わい。おいしい。
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 さて、次は食前酒。これは初めての体験。“LHERAUD”。コニャックだというのだ。こんな酒まで出てくるのか。ワイングラスに氷砕をたっぷり入れ、注がれた淡い黄金色の液体は、囁くような甘味を持ち、今までのどんな食前酒とも違う雰囲気を醸し出す。これから、家でもこれをやろう。レミーマルタンくらいしか知らなかったが、コニャックも奥が深いと云うことか・・・
 一同、早くも口数が減る。ブロガーが3人もいるので、写真を撮るのが忙しいのもあるが、やはり料理も気になるところだ、献立には「前菜 焼き穴子と梨」と書いてある。
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 若旦那の説明によると、すりおろした梨(勝浦の朝市での仕入れ。香水)を出汁でのばし、焼きアナゴにかけてあるそうだ。すっきりした爽やかな梨のすり流しと香ばしく焼きあげられた穴子はとてもよく合っている。美味。
 そして酒は、“鳳凰美田 白判 純米吟醸かすみ生原酒 山田錦米 磨き55%”。綺麗な味わいだが、酒らしい酒。好きな銘柄のひとつ。
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 前菜の2品目は「無花果胡麻クリーム」だ。朱の角鉢に上品に盛りつけられた料理。無花果特有の甘味と歯ごたえ、自家製の胡麻クリームの風味が一体となって、口の中で溶けて行く。

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春と同じカメラで撮っているが、今回の方が格段に見やすい写真になっているのではと自負。だが、こういうひとコマを見ると、ちょっと反省。この器は、本当に素敵な角鉢で、表側にも絵付けがあった。どう取ろうかと思ったが、結局、一番面白くないアングルで撮っている。もう少し工夫があっても良かったなと思うが、裏腹に一刻も早く箸をつけたいという本能が邪魔をしている。

前菜の紹介が終わったところで、出かける時間・・・
つづく
 


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by oishiimogumogu | 2012-09-28 08:32 |

戻り鰹を食べに行く②

 現在、ガジェtットの温度計は、外気温19℃をさしている!うわぁ~い。半袖のTシャツ、窓全開。冷たい風が心地よいのだ。

 昨日、春の料理を掲載したが、イマイチ写真がよくないなと思う。小型の安物のカメラだけど、面倒臭くてマニュアルをチラ見しただけで撮り続けているせいだ。今回は、若干勉強した。写真が上手く行かないと、結局ブログ更新も億劫になる。

 今年は、4月7・8日で外房を訪れ、7日の夜勝浦の“割烹中むら”で殆ど口開けというお酒を呑み、初鰹をはじめとする地魚料理の数々を味わった。「旨かったぁ~、感激感激」と、そこまでは良かった。だが、鉄の胃袋の持ち主たちは、もう次にこの席に座って味わう料理を妄想している。
 季節ごとに変わる魚介、朝市の野菜、そして毎回驚きの料理を創ってくれる料理人。嬉しいことづくめのこの勝浦詣には私としても、来たい気持ちでいっぱいだ。結局、「秋は戻り鰹、そして鱧・松茸」ということで、またやって来ることになった。

 秋・・・と云っても暑苦しいままの9月、それももう終盤に近づこうとしている22日、一行5名は、あちらこちらで寄り道しながら勝浦に向かう。そして漸くいつもの東急ハーベストに到着。海を見ながら風呂に入る。太陽の光が燦々と降り注ぐ浴場は暑い。部屋に戻って、風呂上りと迎え酒を兼ねて軽くビールを引っかける。昼食も軽めに済ませてあるので、なんとなく小腹が空いている。コンビニで買った乾物のつまみに出来るだけ手を伸ばさないように注意して、時間を待つ。
 「あ、ウコンの力、買うの忘れた(汗)」「冷蔵庫に2本あるよ」「飲んで行く人は?」「はーい」「俺も!」「下さいっ」「飲む飲む~」「僕はさっきのコンビニで買ってきた」「なんだ、じゃあ足りないじゃん」そんな会話が繰り広げられ、フロントに電話して追加の2本を持って来てもらった。こうして空き腹を抱え、ウコンの力を飲み、準備万端整った一行5人は期待に胸弾ませて、ホテルのシャトルバスに乗り込んだ。

 「いらっしゃいませ。お待ちしておりました」「またまた押しかけましたが、よろしくお願いします」親方へのあいさつの後、離れへ通される。今回初参加のMは、早くもここで感動。我々だけの貸し切りの空間に我々専属で若旦那が料理を出してくれるのだ。東京ではなかなかこうはいかない。5人はカウンターに座り、献立を見ながら最初の酒を口にした。

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 ちょっとだけ勉強したお陰で、撮影モードの切り替え操作を覚えた。これは文書撮影モード。モノクロームに写る。

 最初酒は、「飛露喜」。酒蓋を開けてもらう。雄町というのは、米の銘柄だそうだ。すっきりと上品な酒。神楽坂の蕎楽亭でよくお目にかかる。いい酒だ。
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勿体ぶる訳ではないが、出かける準備があるので、一応「つづく」とさせていただく。


 

 
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by oishiimogumogu | 2012-09-27 07:17 |


酒・食・器そして旅のたわごと・・・


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