新潟ツアー・のどぐろを食べに行く③

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          ↑ NIKON COOLPIX S4000

 昨日の昼飯。今回の新潟旅行の産物で作った。出雲崎の船橋屋商店で買った“いかの塩辛白づくり”と、長岡の米農家Tさんが作った椎茸、それに帰りの道の駅で買った白ネギで作ったパスタ。
 オリーブオイルにガーリックで香りをつけて、水洗いしたいかと斜めスライスした葱と小口に切った椎茸を炒めて火が通ったら、茹であがったパスタを投入。コンソメをほんの少しと塩で味付けして出来上がり。皿に盛ったら、パルミジャーノレッジャーノをすりおろす。烏賊のうま味と椎茸のぷりぷりした食感と香り、葱の独特の風味が三位一体となり実にうまかった。
 戻って数日たっても、こんな風に旅の余韻を楽しめる・・・と言うより、こんなことでもしていないと、がちゃがちゃした仕事に埋め尽くされそうだ!

 さて、続きである。競り見物の後は、宿に一旦宿に戻って夕日見物に出直した。私達が泊った旅館は、北国街道沿いにあるが、日本海に沿って走るこの道路には幾つかの夕日ビュースポットがある。この日の陽の入りは17:07。皆それぞれ愛用のカメラを持って、夕凪の橋へ向かう。私は、K100D(PENTAX)と、RX-100(SONY)だ。滅多に持ち歩かない一眼レフは、PENTAXと赤い文字が刺繍されたストラップで首から下げたが、全く様にならない。。。自分でも大いなる違和感がある。しかし、一緒に行ったT氏は、いつ2台も3台もカメラを首から掛けている。それを見慣れているせいか全く違和感がない。というか、カメラとセットのような人なのだ。

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左側2枚がK100D。右側2枚がRX-100

 この夕凪の橋は、海にせり出した橋の展望台のようなものだが、いつの間にか「橋の欄干に鎖を結び鍵をかけると恋が成就する。」という噂が広がり、欄干は鎖だらけだ。こういうのは、恐らく若者達の仕業なのだろうが、この街にこんなに沢山の若者たちが来ているのかと思うと不思議でならない。

 夕日が沈んでしまったら、風呂。風呂の後は、ビールと夕食だ。のどぐろをメインとして地魚料理が次々と出され、食卓の上に弾む心が舞い踊るような気分だ。

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1.吹き寄せ。野菜ときのこの炊き合わせ。出汁と三温糖で煮込んである。くどくなく爽やかな味わい。それぞれの野菜に味が染みて実に美味。2.蛸もずく。蛸は言わずもなが地物。もずくもご当地産。やさしい酸味ととろとろのもずくの風味。湯通しした蛸のレア感がたまらない。もずくを絡めてさっぱりといただく。3.はらこ。焼きしゃけとイクラ。私はご飯まで取っておいた。4.八寸代わり。左は燻製チーズ。真ん中は烏賊のエンペラの煮付け。右側はのどぐろの骨煎餅。骨煎餅の香ばしさがたまらない。昔はこの辺の子供たちのおやつだったのだろうか?だとしたら、こんなに羨ましいことはない。
 
 ビールの次は、前以て宅配便で送っておいた酒の中からシャンパンをポンッ。
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 異口同音に「うまいね~。このシャンパン。」と思わず唸る。干し草のような香りと、複雑なアロマ。なかなかよい味わいだ。いや、かなりいい。
 私は東ドイツ時代に作られたハンドカットボエミアングラス。小ぶりだけど飲み口がシャープで香りもよく立つので、好きなグラスだ。

 今日は、いつもと違い、これから電車に乗って帰る必要はない。そのままゴロンと寝てしまったところで、誰にも咎められないのだ。そうと決まったら、どんどん食べてどんどん呑むのだ。
 こういう時、口数が少なくなったとしても、それぞれが口福のオーラを纏い、それが宙で絡み合って勝手にコミュニケーションをとっている。”喰い仲間“とは、そんなものなのかもしれない。
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 仲居さんが、「おまたせしました~」と運んできたのは、待ちに待ったのどぐろ。昼間の競りの時、上がっていなかったので心配していたが、このところ少し時化が続いたので、ほんの少ししか獲れなかったらしい。その希少なこの魚を毎年楽しみにしている我々の為に、確保しておいてくれている。しかも特級品をだ。それがまもなく、この東京者達の胃袋に収まろうとしていた。
 
 のどぐろは塩焼きが一番だ。それを絶妙な焼き加減で焼いてもらって、その身を箸でこそいで口に放り込む。上品な脂の乗ったこの魚は、口の中で二重にも三重にもうま味を醸し出し、舌ばかりか心までとろける。お気に入りのぐい飲みで、大好きな日本酒をちびり。あるいはぐびぐびやる。正に至福の時である。
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 いつもそうだが、宿に許してもらって我々は吞む酒とぐい呑みを持参する。その酒を探すのもまた楽しい。ぐい呑みも、ああでもないこうでもないと思いながら選ぶ。そうやって呑む旅先の酒は、この上なく味わい深いのだ。
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 猫も跨いで通るくらいのどぐろをしゃぶりつくして、宴たけなわ。地魚の刺身盛りが運ばれてくる。ぼたん海老、小アラ、ハマチ、あおり烏賊。どれも昼間、競り合っていた魚達だ。熟成はしていないが、新鮮なのでぷりぷりの歯ごたえと、海の香りを味わう。瑞々しいピュアな刺身だ。

 ・・・また、日本酒が進む。
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 北前船が、伊万里あたりから運んで来たような古伊万里の器に盛られてきたのは、烏賊飯と焚き合わせだ。この烏賊飯の旨さと言ったらなかった。私が知っている烏賊飯は、散々煮込んで、煮詰まって真黒くなった煮汁を纏ったものだ。しかし、ここで出してくれたのは、最高に旨いうるち米が詰め込まれ、上品に炊きあげられた烏賊飯だった。薄味ではあるが、しっかりと味が染みた烏賊はふっくらとしていて、包み込まれたご飯は柔らかくモチモチしているのに、ちゃんと粒々感もあり、香りのあるやさしい味である。

 日本酒は、羽根屋 吟醸 中汲み。この頃になると、酔いも回り、酒の記録を撮影しそびれるが、この酒かなり旨かった。と、言う記憶は、きっちりと残っている。あと、もう一本何か開けた記憶もあるのだが・・・
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 さてこの車海老、20cmはあったか・・・。エビ好きの私は手で剥いて、むしゃぶりつく。まず、甘い。そしてぷりぷり。結婚式に行くと出てくる姿焼にいつも少しうんざりしていたが、あれとは全然違う。殻も柔らかくすんなり剥けるし、頭の味噌も苦みと香ばしさまじりあって旨い。
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 口細カレイの唐揚げ。他の料理は様々に違うが、のどぐろとこの口細カレイは、毎年必ず出てくる定番。まず、レモンを絞って尻尾と口を指でつまんで、縁側を前歯でポリポリ食べるのが地元流。その後、熱々の身をはふはふと口に運ぶ。さっぱりと柔らかい身は、クセがなくホクホクしている。この魚も、昼間の競りに上がっていた。
 気が付くと、いつからか手杓で酒瓶を傾けていた。それにしても、そろそろ満腹だ。

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お造りに出てきた、ぼたん海老の頭の味噌汁。余計な味などしない。ただただ海老達のいい香りがする味噌汁だった。

 皆で赤い顔をして、腹をさすっていると漸く「この後、お食事をお出ししてよろしいですか?」と、仲居さんが、海老の殻だけが乗った皿を下げに来て、お伺いを立ててくれた。もう動けないけど、「はい。そうしてください。」と答えたのはいいが、ここまで来るともう、眠くなって布団の中へ崩れて行きたい衝動に襲われ始める。
 ご飯をよそってもらい、海老の味噌汁を平らげるなり私はずるずると本能が導くまま、布団にもぐりこんでいた。そして三分後にはもう意識がなかった。

つづく




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# by oishiimogumogu | 2012-10-27 02:19 |

新潟ツアー・のどぐろを食べに行く②

 ちょっと、焦って更新しなければ・・・
 カメラが新しくなって、少し使い方に慣れたところで、旅に出てしまったものだから、いつもの5倍位の写真を撮ってしまった。しかも、ボツ(手ブレやピンボケなど)の写真は少ないから、結構なボリュームだ。従って、写真の整理をしながらなの新規投稿は、時間がかかるのだ。でも、急がないと来週末には、佐賀の唐津へ行く予定もあるので、できればそれまでに終わらせたい。

 郷土料理と美味しい蕎麦に満足した我々は、次の目的地である出雲崎へ向かう。江戸時代は、少し石油が出たとかで、天領地として栄え、全盛期は人口が2万人(何処にそんな人が収容できたのか分からないほど小さな街)もいたらしいが、今はそういう歴史の痕跡(やたらと寺がある)と良寛生誕の地という幽かな観光資源があるばかりだ。強いて言えば、全国でも有数の紙風船の生産地であることくらいか。漁師が多いこの街で、時化で海に出られない時におかみさん達が内職みたいに作っていたのだろう。紙風船と言っても、近年子供のおもちゃとしても馴染み薄となってしまったが。
 ただ、町並みは「妻入り」と言って、間口が狭く奥行きが長い民家が連なり、この地ならではの景観を今に伝えている。道を歩いていても、滅多に人に出くわすことっもないこの地だが、最近地元を飛び越えて、都会の人間が注目している風潮があるようだ。
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 そんな都会の連中の思惑を横目に見ながら、この地に通い出して6年になる。3年前からは、食べ歩き仲間も加わってちょっとしたパーティになっている。皆、名所旧跡は二の次で、ただひたすら旨いものを食べたくてやって来る。その筆頭は“のどぐろ”だ。
 “のどぐろ”は、勝浦の初鰹の刺身同様、ここまで来なければ味わえない。確かに都会でも出回っているが、多くは一夜干しだし、高い。希少な高級魚なのだ。安い店ではのどぐろと称して別の魚を出すところもある。
 ここ、出雲崎は“のどぐろ”が、揚がる数少ない漁港の一つなのだ。ただでさえ、少ない漁獲量。大きさもまちまち。だが、ここで揚がるのどぐろの一番大きくていいところは、この日我々の手中にある。と、言っても過言ではい。だから、毎年来てしまうのだ。

 出雲崎に到着早々、我々はまっすぐ漁港に出向き、競りの見物へと馳せ参じる。
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ここでは主に日帰り漁だ。早朝に出港した漁船が、魚を積んで戻ってくるのが午後2時から3時。その船を待って、競りが始まる。来るのは、寺泊から大型トラックで来る問屋さん、地元の魚屋や旅館、民宿の板前さん、浜焼き屋、主婦、2か月前にオープンしたばかりのフレンチレストランのシェフもいた。ここの魚に惚れ込んで、レストランを始めたらしい。個人的に興味ありだ。
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 次々に魚が競り落され、買主が車に詰め込んでいく。築地市場の大規模な競りとは雰囲気も違うが値段も違う。よく聞いているとその安さに驚愕してしまう。主婦の人達は、仲買が一旦買った魚を分けてもらうようだ。今夜の食卓に上がるおかずなのだろう。
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 この日、競り場で撮った写真は43枚にもなるので、この辺で止めておくが、魚種は非常に多い。真鯛、黒鯛、的鯛、真河豚、鮟鱇、鮑、縞鯵、平目、カサゴ、カレイ、カワハギ、水蛸、烏賊の類、さざえ・・・・こんな漁港は全国でも珍しいだろう。そのうち、おさかな図鑑と首っ引きで、知らない魚の名前を調べよう。
 競り場には、馴染みの石井鮮魚店の若旦那とこの日厄介になる割烹旅館みよやの主人も来ていた。探したのに見当たらない“のどぐろ”のことが心配になって訊いてみたら、「もう確保してあるよ。」との返事。ホッと胸をなでおろす。

つづく・・・

おまけの写真。こんなのも上がるのだ。
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# by oishiimogumogu | 2012-10-26 08:27 |

新潟ツアー・のどぐろを食べに行く①

 新しいカメラを手にしてから、写真を撮るのが楽しくなってきた。私のようなド素人でも、「あ、動いてしまった!」と思わない限り、少なくともピンボケ、手ぶれの写真は無くなった。
 料理もかなり接近して撮ることもできるので、ボリューム感も出るし、背景もちゃんとボケてくれるので、いい感じの仕上がりになる。
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まだ、存外な所にピントが合ってしまう写真も多いが、それは慣れれば解消できそうだ。
 もうひとつ驚いたことは、夜景色だ。なんでも、プレミアムオートという機能を使うと、1度のシャッターで自動的に6枚の写真を撮り、それを合成させて1枚の写真を作ってしまうらしい。
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これは夜の宿屋を写したものだが、見た目にかなり近い感じになっている。この画面に合わせてサイズダウンしているが、原寸の写真は、○の部分、「~御一行様」と書いた文字まで読み取れる。結構凄い!
 まるで、アナログから一気にBlu-rayの世界へに来てしまったようで、外見はクールに装ってはいるが、心の中は盆と正月が一度にやってきたように興奮している。

 さて、前置きはいいとして、毎年恒例の2泊3日の新潟ツアーに今年も行って来た。少しのっぴきならない事情で、常連の2人が欠席となり、4名で出発した。少人数でこじんまりとはしていたものの、いつもとは少し違う趣向もあって非常に楽しい旅であった。
 
 このツアーは、3日間昼は蕎麦と決まっている。ちょうど新蕎麦が出始める時期だし、日頃から蕎麦が好きな連中の集まりだから、旨いそば屋を見つけて出かけるのは、楽しいものなのだ。と、言うわけで初日の1軒目の蕎麦屋は、長野の飯綱高原にある『ふじおか』だった。
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 長野市内から戸隠高原を経て飯綱高原へ至る道沿いは、見事に色づいた木の葉に覆われている。写真を撮る間が無かったが、そんな高原リゾート地帯の別荘地を用心して走った。ちょっと道を間違えたが、まったくもって蕎麦屋らしからぬ建物が『ふじおか』であった。大きなログハウスなのだ。
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 完全予約制で週のうち金曜・土曜・日曜・月曜の4日間しか営業していない。殆ど昼だけの営業だし、予約は予定の日よりちょうど1か月前からじゃないと受け付けないので、電話をかけるタイミングを合わせるのがちょっと大変だった。
 さて、蕎麦の聖地と言われる蕎麦屋はどんな料理と蕎麦が出てくるのだろうか・・・それにしても、くつろげる店内だ。

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1.利休箸の為の箸置き。取り回し鉢のものを取るときに利休は便利だけど、通常の箸置きだと、反対側がテーブルに直についてしまうから、こんな箸置きなのだろう。2.取り回し鉢の盛り合わせ。蒟蒻の甘辛煮 セリの菊まぶし 茄子の煮浸し いちじくの白和え、マコモダケの煮物など。普通の農家でいつも食べているような料理だが、ひとつひとつ丁寧に作ってあって、実に滋味深い。特に都会に住む我々のような人種にはめずらしく貴重な感がある。3.4.なめこのそばがゆ。土楽窯の土鍋で出てくる。これが、実にいい出しで、美味しい。香りと歯ごたえを味わうような1品。5.お待ちかねの蕎麦。女将が「新蕎麦が間に合わなくて・・・」と、運んできたが香りと言い歯ごたえ舌触りと言い実にいい。これが、去年のなら新蕎麦は想像できないと思っていたら「すみません、間に合ったそうです。こちらは新蕎麦で御座います。」と、訂正があった。そうだろう。これは新蕎麦の風味であろう。綺麗に水を切ってあって、それもまたいい。6。正木春蔵作の蕎麦猪口。小ぶり。「あ、正木さんのお猪口・・・」と、思わず口走ってしまった。「よくご存じですね」と、女将。しばしやきもの談義。器にもなかなか凝っている。そこが好きだ。
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左:漬物も全部自家製。色よくあがっている。まるで漬物屋のごとく種類が多い。右:冷酒が入ったちろり。外側の陶器が冷たく冷やされていて、酒の温度が上がるのを防いでいる。しまう場所もないのに、こんなのひとつ欲しいなぁと思う。
 
 静かな高原のペンションにでも来たような落ち着いた佇まいの『ふじおか』にいると、もうここで泊ってしまおうかなどと、思ってしまうほどくつろげる雰囲気がある。女将とは初対面なのに話も弾み、楽しかった。ここを後にするとき、主人と女将は車が出るまで、見送ってくれた。
 いい蕎麦屋だ。出来るなら雪景色の頃にもう一度来たい・・・そんな風に思った。

つづく・・・

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# by oishiimogumogu | 2012-10-25 20:41 |

馬子にも衣装

 先日もちょっと触れたが、新しいカメラを手に入れた。いろいろなブログを見ていると、時々吸い込まれていきそうな写真がある。多くはプロの写真家やアマチュアでも写真やカメラの知識が豊富で、高額な機材を駆使して撮影した素晴らしい作品だったりする。だがしかし、もっとさりげなく「あ、いいな。この写真・・・」と、思わず感心していまう写真も沢山ある。・・・正直に言うと、そう云う写真が私にとって一番憎らしい。
 
 私は写真が好きだ。その反面、よくわからない世界でもある。解からず曖昧なまま今に至っている。

 1999年、私は40日間北海道を旅してまわったことがある。本州では決して味わえない彼の地の川をリバーカヤックで遊びながら下る為である。虫類川、歴舟川、鵡川、豊平川、十勝川、空知川等を北海道に住む友人達とこれ以上ないというほど楽しんだ。その頃、自分で持っていたのが、OLYMPUSのCAMEDIA C-900 ZOOMというコンパクトデジカメだった。
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今のと比べれば、当時のカメラはどれもそうだったのかもしれないけど、兎に角電池の消費が激しくて、予備の電池を何本も持って行った記憶がある。致命的なのは、電源を入れてから立ちあがるまでの時間が長いこと。不意に「いまだ!」と思っても、パワーボタンを押して、レンズカバーが開いてスタンバイ状態になるまで、定かじゃないけど10秒くらいかかっていた感じがする。このカメラを手に入れた時、嬉しくなって多摩動物園に撮影練習と称して出かけたのだけど、ここぞと思う時にシャッターを押せず、動物達は皆そっぽを向いていた。「やっぱり、こういうおもちゃみたいなのじゃ、ちゃんとした写真は撮れない!」と、傍若無人な考えがアタマを過っていく。こういうところが、自分でも理解に苦しむ。。。

 少し余談が長くなったけど、その北海道旅行の時、よせばいいのに友人のカメラマンに一眼レフを借りた。友人は、何台もあるコレクションの中から、割合初心者でも使いやすいカメラを選んで、望遠レンズと一緒に貸してくれた。三脚とレリーズもだ。そして、簡単な理論とカメラの使い方を懇切丁寧に教えてくれた。絞りとか、露出とか、シャッタースピードとか、分かったような分からないような感じだったが、兎に角撮ってみればいいのだ。そう強く思った。その足で、私は新宿のヨドバシカメラに行き、様々な種類のフィルムを(適当に)買い込んだ。
 
 結果はどうであったか・・・カメラを返すついでに、現像した写真を見せられた友人の口は重かった。おそらく教えたことの殆どを理解してなかったと察したのだろう。写真の出来に関しては自分でも十分自覚はあったものの、忙しいのに私の為に何時間も割いてくれて、しかも大切なカメラまで貸してくれた友人に対して、申し訳ない気分が押し寄せて辛かったことをよく覚えている。
 まあ、今思えば当たり前なのだが、一眼レフさえあれば、何とかなると思っていた安易過ぎる自分にやっと気が付いたという訳だ。
 あの時は、これが面白いとか、綺麗だとか、記念にしたいとか、そんな風景に出会う度、ただ漠然とカメラを向け、お構いなしにシャッターを切った。一眼レフとコンデジの使い分けだとか、ここは面倒でも時間をかけて三脚を使おうとか、なんのビジョンも無しに乱暴に撮った写真には、ピンボケや手ぶれも多かったが、それにも増して、生命力が殆ど感じられない写真になっていた。今見ても確かにそう思う。
 技術より、心構えが足りなかった。そう感じた時、カメラとか写真とか急に遠い存在に思えてしまった。それが私のトラウマという訳だ。

 それから10年以上が経過した現在も恥ずかしながら、あのころと比べてさして変わらない写真やカメラの知識だが、ブログを書くために撮る写真に対しては、少しは丁寧に撮ろうかと思うようになった。それが唯一亀にもはるかに及ばない遅い進歩であるかもしれない。
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 カメラに関しては、5年くらい前に手ぶれ防止機能が付いたPENTAX K100Dという一眼レフカメラ(↑夕日の写真)を衝動買いしたのと、コンデジをOLYMPUS μ720SWというウォータープルーフカメラに買い替えた。山に登ったり、カヤックに乗りに行ったり、旅をする機会が多く、下手でもなんでも写真に残したくなったのだと思う。
 その後、つい先日まで使っていたNIKON COOLPIX S4000を買ったのは、一昨年の11月だった。確か¥14800だったか?このカメラには随分と世話になった。とにかくバッテリの持ちがいいので、今まで散々撮ったのに多分10回も充電しなかったのではないだろうか。小さいので、そのままポンとバッグに入れて何処にでも持ち歩いた。
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 このカメラでとった料理写真は膨大だが、夜のレストランで電球色のライトが少し暗めだったりると、こんな感じに写ってしまう。これは、オートの料理写真モードで撮影した写真だが、こんな写真は他の方のブログやFBでもたまに見かける。昼間の採光なら全く問題なく撮れるのだが、折角行ったレストランで、美味しい料理を食べても、面倒だからとオートで撮った結果、ピントも合わず、色も分からない様な写真が出来上がる。これでは伝えたいことが伝わらないと思って書かなかったこともあった。それでも、UPする時は、画像ソフトで目一杯修正するのだけど、かなり不自然な感じになってしまう。
 最近ようやく、カメラのホワイトバランスと露出の調整でこの現象からまぬがれることを覚えた。
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皿が白い事もあるが、同じようなライトでもここまで撮れるようになった。

 やればできるのだ!急に根拠のない自信が湧いてきた。あの北海道旅行から13年、もう少しいい写真を撮りたくなったのだ。そこで、素人でも???これさえあればと訊き及んだカメラをゲットした。SONY DSC-RX100である。
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 このカメラの凄いのなんの。手ぶれしない。暗くても写る。しかも望遠機能まである。オートフォーカスで撮れば殆ど何も考えないで、キレイな写真が撮れる。(上のカモメは5m位離れた所から、ズームで写した。)
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左が、昨年ののどぐろ。右が今年ののどぐろである。アングルに難はあれど、こんなに写りが違う。腕はなくても道具(つまり馬子にも衣装)なのだろうか?
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(上が、通常のズームで撮った写真。下が望遠機能を使ったもの)
 そう云う訳で、写真を撮るのが楽しくなった。少しは、このカメラのマニュアルをちゃんと読もうと思ってしまう今日この頃だ。


 
http://youtu.be/6X8smR_pSXI
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# by oishiimogumogu | 2012-10-25 10:40 | Photograph

続・旅の思い出

 明日から、またちょっと旅に出る。名所・旧跡を巡る訳でもなんでもない。ただひたすら呑んで食うために出かけて行くのだ。
 ・・・・また、少しの間更新が出来ない。戻ったら戻ったで、新しいカメラと滅多に出動しない一眼レフで撮った写真にたどたどしい文章をくっつけて行く膨大な作業がある。本当は行く前に、書いておきたかったネタも2~3あったが、どのタイミングになるか自分でも分からない・・・

 先日は、鴨川で買ってきたポップコーンのことを書いた。今回は鯖の干物。
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 自分でも絶妙な焼き加減だと自我自賛。
 これは、“灰干し鯖”と言って、干しという字が使われているが、実際は干す訳ではなく、乾燥熟成させたもの。乾燥させるためには通常、風に当てるとか天日に晒すなどの方法だが、この鯖は火山灰をまぶして、水分を吸収させる。空気にほとんど触れることないので、固くならず干物でありながら生に近い味わいである。
 
 しかしこの方法は、手間がかかるので、加工業者も今では、すっかり少なくなってしまったようだ。勝浦にも一軒だけあって、作った殆どが築地に出荷される。それを手に入れてきたのだ。
 先日は、棒寿司としゃれこんだが、今回はシンプルに焼いただけ。脂が乗っていて、ジューシー。卸しポン酢と一緒に口に運ぶとこれがまた美味だある。新米を土鍋で炊き、榎とお揚げの味噌汁を添える。こういう時、腹八分目で収まらない私は意志虚弱なのだ。

 この鯖を味わいながら、驟雨にけぶる朝市の風景を思い出していた。遠い旅の記憶に思いを馳せながら、次はこの鯖を唐揚げにしてみようと考えていた。う~ん。ロマンの欠片もない・・・



大した距離じゃないけど、一応旅だから
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# by oishiimogumogu | 2012-10-18 08:51 | 日々の食卓


酒・食・器そして旅のたわごと・・・


by oishiimogumogu

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