タイムカプセルウイスキー

タイトルはSFちっくだが、内容は唐代中国と古いウイスキーと戦国大名のこと


葡萄美酒夜光杯  欲飲琵琶馬上催
酔臥沙上君莫笑  古来征戦幾人回


こんな詩を肴に飲んでいる。この詩は唐時代の詩人、王翰が書いたもので高校の教科書にあった。『夜光杯』である。

葡萄の美酒に夜光の杯 飲もうと欲すれば馬の上で琵琶が奏でられた
酔って砂の上に倒れこんでも笑わないでほしい 古来より戦場から幾人戻ったと云うのだ


このたった28字が、脳にダイレクトに映像を映し出して見せる。あまりに美しく、切なく、ロマンティックだ。教科書は嫌いだったが、たまには良いことも書いてあるものだ。とにかく、この詩を知った瞬間から動脈を締め付けられるような錯覚を起こし、その記憶が血液に絡みついたまま今日まで生きている。
独りで呑む夜には、最良の酒肴になってくれるのだ。

夜光杯の形状は、馬上杯である。元は中国で発祥したものだろうが、その馬上杯は上杉謙信によって、私の中ではある意味神格化されている。
見たことはないが(当たり前だが)、酒の飲み方は半端なくカッコよかったはずである。謙信の馬上杯は米沢の上杉神社に展示されている。外側は草花模様、内側は金箔を施した惚れ惚れする馬上杯だ。(いつか、螺鈿で造ってもらおうと考えている)
・・・こんなので、酒呑んで砂漠の月を眺めて酔って寝てしまえるなら、朝を迎えられなくても本望だろう。そんなことを想いながら、とっておきのバカラで10年前に買ったサントリー山崎12年(つまり山崎22年)をロックでちびちびやっている。夜風も冷たくないいい夜だ。(10年取っておくと、さすがに1ランク上の酒になる。そのことを知ってから、毎年10年後の為に一本買うことにしている)


四十九年 一睡夢   一期栄華 一盃酒

49年の生涯は一睡の夢に過ぎず、ひと時の繁栄も一杯の酒に等しい

辞世の句とされている謙信の詩。どこまでもカッコよく行くのだね。戦国の酒豪謙信公に乾杯。



by oishiimogumogu | 2010-05-10 21:40 | 酒・酒器


酒・食・器そして旅のたわごと・・・


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男の手作り燻製 ― 自慢の肴で今宵も一杯

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