新潟ツアー・のどぐろを食べに行く④

 早朝、T氏とカメラを片手に出雲崎の町並みをぷらぷらと散歩。近所のおばさんとすれ違いざまに「おはようございます。」と、挨拶をしたら「寒いですね~。」と、返事が返った。ところが、二人とも半袖で、素足に宿の下駄とサンダルをつっかけている。微塵も寒いなどと思っちゃいないのだ。「はい~。」と返したものの、何だかばつが悪いような感じがした。
新潟ツアー・のどぐろを食べに行く④_f0238572_63327.jpg
 
 去年とさほど変わらぬ風景だが、なんとなく都会からの空気も感じた。例えば、居住誘致の町営住宅として新築の妻入り住宅が建てられていたり、原宿にあるようなレザークラフトの店が出来ていたり・・・その一方で、今年中に昔からの浜焼きの店が廃業するとも訊いた。
 私が感じた“空気”が、この街にやさしいものであって欲しいと願いつつ、旅館の下駄をカラカラと鳴らして歩いた。

 一昨年から、朝食は宿ではいただかず、その代わりにおにぎりと味噌汁だけを作ってもらい、特産品の浜焼きを買ってきて、それをおかずにして外で食べることにしている。
 この日は『磯田鮮魚店』の浜焼きだ。現在、出雲崎で浜焼きを買える店は7件あるが、この『磯田鮮魚店』は、年内に閉店するとのこと。とても寂しい。
新潟ツアー・のどぐろを食べに行く④_f0238572_76959.jpg
 浜焼きと言うのは、全国でもいくつかるようだが、出雲崎の浜焼きの特色は海岸の砂を囲い、魚沼の白炭で丹念に串に刺した魚を焼くことだ。もともと、沢山取れた魚の保存の為に始まったそうだ。遠赤外線でこんがり焼きあげられた魚は、香ばしくうまみが凝縮されている。
 魚の保存なら、一般的に“干物”を想い浮かべるが、ここで干物を加工してる家は一軒もない。
新潟ツアー・のどぐろを食べに行く④_f0238572_7211891.jpg
 宿の目の前の「いずもさき海遊公園」のベンチに座って、浜焼きの朝食を食べる。赤魚、烏賊、鯖、どれも旨い。この日は快晴。目の前の海は、眼もくらむばかりに輝いている。私は一昨年一緒に来たN女史が、「今までの人生で、最高においしい朝ご飯です。」と、言ったのを思い出した。

つづく

by oishiimogumogu | 2012-10-27 07:33 |


酒・食・器そして旅のたわごと・・・


by oishiimogumogu

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

最新の記事

なんだか良く分からなくなるほ..
at 2012-11-28 13:36
なんだか良く分からなくなるほ..
at 2012-11-25 11:09
なんだか良く分からなくなるほ..
at 2012-11-20 20:20
なんだか良く分からなくなるほ..
at 2012-11-14 09:50
なんだか良く分からなくなるほ..
at 2012-11-10 12:45

ライフログ


男の手作り燻製 ― 自慢の肴で今宵も一杯 [PR]

以前の記事

2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月

お気に入りブログ

ご利用はご計画的に。
ご利用はご計画的に。
+nao日記+
独り言
ペルめし。ラテめし。
ハギーの日和見日記
ひろ窯ブログ

Link

カテゴリ

全体
日々の食卓
つくろうシリーズ
旨い店

器・食器・調理器具
酒・酒器
music
Photograph
その他

最新のトラックバック

検索

ブログパーツ

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧